プエルトリコが準々決勝進出 集中打と8投手の継投でドミニカ共和国との大一番を制す
3月15日(日本時間3月16日)、『2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™』プールDの5日目が行われ、プエルトリコが5対2でドミニカ共和国を退けて5大会連続の1ラウンド突破を決めた。
ともに3試合を終えて2勝1敗。直近2大会連続準優勝のプエルトリコ、大会前に優勝候補筆頭に挙げられていたドミニカ共和国の両チームによる、「勝てば準々決勝進出」、「負ければ1次ラウンド敗退」という大一番。生き残りを賭けた一戦は、ともに序盤から次々と投手を注ぎ込む総力戦となった。
その中で先制したのはプエルトリコ。3回、この回先頭のクリスティアン・バスケスが甘く入ったストレートを完璧に捉えてレフトスタンドへライナーで突き刺す先制弾。さらに攻撃の手を緩めることなく、2安打で無死一、二塁として、フランシスコ・リンドー、エンリケ・エルナンデスの連続タイムリー。内野ゴロの間にもう1点を追加し、この回一挙4点を奪った。
負けられないドミニカ共和国も、すぐさま反撃に出る。3回、今大会好調を維持するフアン・ソトがセンターバックスクリーンへ豪快な一発。自身今大会2本目となるソロ本塁打で1点を返した。
しかし、プエルトリコが5回に追加点を挙げる。1死走者なしからフランシスコ・リンドーがセンター前に弾き返すと、中堅手フリオ・ロドリゲスが後逸。さらに中継も乱れる間に一気に本塁生還を果たした。
その裏、ドミニカ共和国は2者連続四球とフリオ・ロドリゲスのヒットで無死満塁の絶好機を作ったが、マニー・マチャドのショートゴロ併殺打の間に奪った1点のみ。6回の無死二塁、2死一、三塁のチャンスでも、あと一打が出ずに無得点に終わった。
3点リードで終盤を迎えたプエルトリコは、7回をホルヘ・ロペス、8回をドゥエイン・アンダーウッドが無安打に抑えると、9回はMLBで通算205セーブを誇る守護神エドウィン・ディアスが最速100マイル(161キロ)のストレートと鋭いスライダーで3者連続三振に仕留め、ゲームセットとともに歓喜の輪が広がった。
勝利したプエルトリコは、3勝1敗で1次ラウンドを突破。だが、試合終了直後、歓喜の輪の中にいたエドウィン・ディアスが右足を痛めて座り込み、最後は車椅子に乗せられて退場するアクシデントが発生し、今後へ気がかりな場面も。準々決勝は18日8時から、プールCを1位で突破したメキシコと対戦する(試合開始時刻は日本時間)。
敗れたドミニカ共和国は今大会4試合を2勝2敗。全勝優勝を果たした第3回大会の再現を狙って強力なメンバーを揃えたが、1次ラウンド敗退となった。