初出場のチェコ共和国がムジークの劇的3ランで中国に逆転勝ち 大会初勝利を挙げる
3月10日、『カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™ 東京プール』(プールB)2日目が東京ドームで行われ、チェコ共和国と中国が対戦。マルティン・ムジークの最終回逆転3ランにより、チェコ共和国がWBC初出場の初戦で歴史的勝利を収めた。一方、中国は前日の日本戦に続き敗戦し痛い連敗となった。
序盤はチェコ共和国のペースで進んだ。1番ボイテハ・メンシクが初球をレフト前安打とし記念すべきWBCでの初安打がさっそく生まれると、続くエリック・ソガードの安打で続き、マレク・フルプの打球が相手失策を誘い先制。その後1死満塁でムジークが犠飛を放ちリードを広げると、3回にもマチェイ・メンシクの本塁打で1点を追加し3対0とする。投げては、ダニエル・パディサクが4回無安打無失点で相手に隙を与えない素晴らしい投球をみせた。
なんとか得点したい中国は5回、四球を選び1死満塁の好機を作ると、羅錦駿の内野ゴロの間に1点を返す。
すると6回、今度はチェコ共和国が1死三塁と好機を作ると、フィリップ・スモラが遊撃手の頭上をふらふらと越えるタイムリーを放ちすぐさま1点を追加する。
今度は7回、中国がレイ・チャンの2塁打からチャンスを作ると羅錦駿、梁培、楊晋のタイムリーと相手失策が重なりこの回一挙4得点。3点差をひっくり返し5対4と中国が勝ち越しに成功した。
中国ペースのまま終わると思われたが、スタンドでチェコ共和国ファンが涙するドラマが最終回に待ち受けていた。
9回、1死二、三塁のチャンスを作ると、打席にはムジーク。ここで中国は、中国人の父を持ち韓国プロ野球で活躍する朱権を投入するが、その初球だった。ムジークは甘く入ってくる変化球を見逃さず振り抜くと、打球はレフトスタンド上段に届く逆転3ラン。チェコのベンチとスタンドは歓喜に揺れた。これで流れは一気にチェコ共和国へ傾き、さらにスモラがタイムリーを放ってダメ押し。
最後はマレク・ミナリクがファーストゴロに打ち取りベースカバーをし、ウィニングボールを掴んだ。
チェコ共和国は歴史的勝利を選手・スタッフ、ファンと喜びを分かち合った。
次戦は、中国が3月11日正午からオーストラリアと、チェコ共和国が3月11日19時から日本と戦う予定となっている。