パナマが大量得点でWORLD BASEBALL CLASSIC™初勝利 チャイニーズ・タイペイは西武・呉念庭が本塁打含む猛打賞の活躍
3月8日、『2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™』のプールA初日が、台中インターコンチネンタル野球場で行われ、地元チャイニーズ・タイペイとパナマの対戦は、パナマが2度のビッグイニングをつくり12対5で大勝。WBC本大会で記念すべき初勝利を挙げた。
MLB歴代最多の652セーブをマークしたパナマの英雄、マリアノ・リベラ氏が投手、リベラ氏と同じくヤンキースで活躍しアジア人初の最多勝を獲得したチャイニーズ・タイペイの王建民コーチが捕手役を務める豪華な始球式で幕を開けたこの試合、均衡を破ったのはパナマだった。
4回表、先頭ルーベン・テハダのレフト線への二塁打と四球で無死一、二塁の好機をつくると、ルイス・カスティージョがライト前へ運び1-0と先制した。さらにチャイニーズ・タイペイの先発・胡智為の後を受けた陳冠偉を攻め、長短打で3点追加すると、二死からクリスチャン・ベタンコートにもライト前タイムリーが出て5対0とした。
超満員のファンの歓声を受け奮起したいチャイニーズ・タイペイは5回裏、2死二塁から、張育成のタイムリーで1点返す。しかし直後の6回表、パナマは、チャイニーズ・タイペイ投手陣の乱調につけこみ、ジョナタン・アラウスの2点タイムリーなど3安打で一挙6得点、11対1として試合を決めた。
チャイニーズ・タイペイは投手陣が9四死球と乱れ、打ってもパナマに1本差の13安打ながら残塁が多く、2対12で迎えた7回裏に西武でプレーする呉念庭のこの日3安打目となる2ラン本塁打でコールド負けを回避するのが精一杯だった。
パナマのルイス・オルティス監督は、歴史的なWBC本大会初勝利にも笑顔はなく「もちろん嬉しいが、まだ何も成し遂げていない。笑うのは準々決勝進出を決めてからだ」と気を引き締めた。日本時間3月9日13時から行われるオランダ戦では、大谷翔平の同僚であるエンゼルスのジェーミー・バリアが先発する予定だ。
チャイニーズ・タイペイの林岳平監督は「今日の敗因は投手に尽きる。残り試合は勇敢に勝負してほしい」と希望した。チャイニーズ・タイペイは、日本時間3月10日20時からイタリアと対戦する。